そして、私・・・(続き)

そして翌日。
まだ、頭痛と微熱があった。
早起きするのが辛かったし、長女は学校に行けそうになかったので
「今日も二人とも学校を休ませようか」
と思ったが、元気満々の次女がいると兄弟喧嘩の原因になって
逆に手がかかる。
次女だけ学校に行かせることにした。
次女を送り出しに家を出ると、
「調子はどうだ?」
とすぐ大家さんが出て来てくれた。
「まだ頭痛と熱があるけど、昨日よりよくなったよ!」
と言うと安心したように
「ヤーキアオを飲むんだよ!」
と言ってくれた。
大家さんおススメのヤーキアオ。
02103
熱や頭痛、口内炎など何にでも効く万能の漢方薬だ。
とても苦いし、粒が大きいので飲みにくいのだが・・・。
少し体が楽になったが、まだまだ元気は出ない。
おまけに具合の悪そうな長女もいる。
胃腸の風邪で食欲のない私と長女、少食な三女だけなので
ごはんの準備もろくにせず、三人でゴロゴロして過ごした。
夕方になって、また大家さんが差し入れをくれた。
大家さん手作りのカオピンだ。
子供達の大好物である!
02104
「今日お寺にタンブンに行って来て、そこで貰って来たもち米で作ったんだよ。」
と教えてくれた。
タンブンで貰って来るものには、お坊さんのお経が唱えられているから
「特別」らしいのだ。
それを食べることはとても縁起がいいらしい。
体にもいいらしい。
宗教のない私にとって、「お米はお米」と思いがちだが
仏陀を信じるタイ人にとっては「価値あるお米」なのだ。
そんな特別なもち米で作ったカオピンを
「みんなで食べなさい」
とたくさん持って来てくれた。
「おいしい!」
と食欲のなかった長女もたくさん食べることができ、
あっという間になくなった頃。
大家さんがまた様子を見に来てくれた。
「今からおかゆかうどんを買って来てあげるよ」
と言うが、もうカオピンでおなかいっぱいの私達は遠慮した。
「じゃあ、また温かい豆乳を買って来るよ。」
と行って出て行った。
出来立てあつあつの豆乳を買って来てくれた大家さんに
私が何度もお礼を言うと
「助け合うのは当たり前だよ!」
と言ってくれた。
日本にいる頃は、あまり助け合うことをしてこなかった私。
何でも自分一人で乗り切ろうとやってきた私。
「助けてほしい」と言い出せずにいた私。
でも助けてもらわなければやっていけない時もある。
私が本当に困った時、この大家さんは頼れる存在だ。
夜になって長女が一言
「うちらってさー、よく具合悪くなるよね~。
きっと大家さんも、あそこの日本人はよく風邪ひくなあって
思ってるんじゃない?」
と言った。
「年中、具合が悪くなっているのはあなたですから!!」
と思いながら、私と長女の回復を願うワタシである・・・。
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