長引く長女

家族みんなが順番に風邪を引いて数日目。
私は発熱から3日目で熱も下がり、食欲が戻らない以外は
ほぼ回復した。
が、長女は具合が悪そう。
毎度のことながら、長女は長引くのである。
次女を学校に行かせるため、朝の準備をしていると
「おーい」
と大家さんがやって来た。
「調子はどうだ?」
と心配している。
「今朝、またカオピンを作ったから、朝ごはんに食べなさい。」
とまたたくさん持って来てくれた。
既に朝食は食べ終わっていた次女と三女だが
「今食べたい!」
と言って、家を出る直前にぺろりと食べ
更に次女は「学校に持って行く」と言って、
お弁当箱に入れて持って行った。
次女を見送り、空っぽの冷蔵庫を補充するため
久しぶりに市場へ行った。
食料を買い込み、長女が食べられそうなものを
買ってきた。
食欲のない長女に
「おかゆ食べる?塩おにぎりでも作ろうか?」
と聞いても
「うーん。いらない・・・」
と朝から何も食べない長女。
大家さんからのカオピンも、温かい豆乳も
一切口にしない。
だが、テレビを見てゲラゲラ大笑いする元気はある。
「栄養のあるものをたくさん食べさせないとだめだ!」
と言っていろいろ持って来てくれる大家さんは、
私が市場で何を買って来たか、何を作って食べさせているのか、
をいちいちチェックするようになった。
大家さんからのプレッシャーもあり
少しでも長女に何か食べてほしいのだが
「いらない」と言われたらどうしようもない。
食べないし、なかなか回復しない、ごろごろばかりしている、
しかしテレビを見て大笑いしている長女に
だんだんイライラして来てしまった。
昼近くになると、長女が急に
「セブンのどら焼きパンが食べたい」
と言ってきた。
そんなものじゃ栄養もないし、力もつかないけど
食べてくれるならと思って、買いに行く準備をしていると
「ママー。やっぱりパンじゃなくてカップラーメンがいい!」
と言ってきた。
「こんなに食欲ないのに、カップラーメンなんか食べて
余計胃もたれするんじゃないの?大丈夫?」
と私は行ったが
「大丈夫」
と言うので、大家さんにバレないようにこっそり買いに行ってきた。
カップラーメンを食べることができたので、回復に向かっている
のだろう。
「肉とか魚とか卵とか炒め物とかを食べさせなさい。
生野菜はよくない。」
と言う大家さん。
しかし、具合の悪いときは油っこいものは食べたくないし
がっつり肉!っていう食欲でもない。
私も体調が悪いときは一気に食べられなくなるので
長女の食べたくない気持ちはよくわかる。
夕飯は、大家さんのアドバイスとは反対に
具だくさんのあっさり野菜スープと残りのカオピン
という質素な食事であった。
「こんな食卓を見たら、肉はどこだ?卵はどこだ?って
大家さんから怒られそうだなー」と思いながら
でも、
「弱っているときはムリをせず、食べたいものを食べられる量だけ食べる、
体の声を聞くことがいいのではないか」
と思っている私。
甘いのだろうか・・・。
大家さんが持って来てくれたカオピン。
・・・を乗せていたお皿がコレ!
sara1
sara2
皿なのか、灰皿なのかよくわからなくなるほど
変形している。
「コレ、すっごい形のお皿だね~」
とみんなで大爆笑してしまった。
手作りなのか、それとも長年使っているのであろうか。
モノを大事にするタイ人だが、その限界の基準が
よくわからない…。
後になってわかったのだが。
大家さんの愛犬がこのお皿でご飯を食べていたのだ!
「犬のエサ用のお皿だったの~??」
洗っているとはいえ、犬も人間も同じ皿を使っているとは
これまたビックリなのであった。
数日に渡る看病疲れと、毎回長引く長女の体調不良で
「大家さんを見倣って、元気になったらみんなでお寺にタンブンに行こう」
と思っているワタシである・・・。
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