翌日。土曜日。
予定では、この日にバンコクを出て、ノンカイの自宅へ帰るはずだった。
「もし、午前中に学校が決まれば、午後にバンコクを出発できるかもしれない!」
という期待を抱きながら、ホテルをチェックアウトした。
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この日は、気になっている残りの一校を見て、どの学校にするか結論を出す予定であった。
朝早くにホテルを出発し、目的の学校へ行った。
この学校は、幼稚園から高校まである。
とても広くて、まるで大学のキャンパスのようであった。
外国人もOK、転校の際にテストもない、学費もそれほど高くなくてよかったのだが・・・。
学校の周りに、アパートやコンドミニアムがなく、家探しが難しそうだった。
おまけに、この地域は、高級住宅エリアで、家賃も高いと言う。
「学校はよさそうだけど、住むとこがなあ~」
というパパ。
「敷地が広すぎて、三女は迷子になりそうじゃない?」
と思うワタシ。
「私は、昨日の学校の方がいいな~」
という長女。
どうも、「ここがいい!」と乗り気がしない私達。。。
ということで、前日に見た、住宅地の中にある、こじんまりした学校に決めた!
あの学校に向かうときにパンクしたのも何かの縁かもしれない。
学校のおじさん達にも、助けてもらったことだし、あの学校のおじさん達が親切なことに間違いはないはず!
ということで、学校が決まり、ほっと一安心した。
「引っ越しまで、バンコクに家族でバンコクに来る機会はもうない。ついでに家も探そう!」
と決めた私達は、学校の近くにあるコンドミニアムを覗きに行った。
「家賃が高すぎて無理!」なコンドもいくつかあったが、学校の目の前にある二つのコンド
は、部屋によっては、何とか手が届きそうな家賃だった。
一つ目のコンドの部屋が気に入り、家賃もそこそこだったので私は大家さんに、電話でコンタクトを取ってみた。
スムーズに話が流れて行き、何だかいい感じだなあと思っていたら、最後に
「何人で使いますか?」
と聞かれた。
私は
「5人です。」
と答えると
「この部屋は2人用なので、5人で使うには、3人分の追加料金が発生します」
と言うではないか!
「ええ!?2人用なんですか!」
と驚き、追加料金を確認すると・・・高い!
あっという間に、予算オーバーである。
「また、電話します。」
と言って私は電話を切り、パパに話の内容を伝えると
「なんだよ!ありえない!」
と熱くなるパパ!
その後、その大家さんへ再びコンタクトを取ることはなかった。
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気を改めて、隣のコンドに行った。
空いている部屋を、3つほど紹介してもらった。
しかし、我が家の予算内の部屋は、一つもない!
どの部屋も高いのである!
ぎりぎり出せそうな価格の部屋が、一つだけあったが、いまいち気に入らず
「この部屋に、この家賃は払いたくない!」
というパパ。
私も同感であった…。
部屋を紹介してくれた、キャットという名前のおばちゃんの連絡先を聞き、
ひとまず退散した。
私達は、学校周辺の道路を車で走らせ、気になるコンドを覗いてみたり、電話をかけたりしてみた。
だが、気に入ったコンドが見つからない。
そして、私達の気持ちはすでに決まっていた。
学校まで徒歩で行ける、学校の目の前にある、あのコンドミニアム。
子供たちの通学だけでなく、私の通勤、買い物、周囲の環境などトータルで考えたときに、我が家にとって理想的な場所にあるのである。
「予算オーバーだけど、しばらく住んでみて、その間に安くていい物件を探してみよう」
「問題は家賃だから、何とか値下げしてもらえないだろうか?」
「もう一回、一番安い部屋を見せてもらおう」
などと話し合い、さっきのキャットおばちゃんに電話をし翌日に、もう一回部屋を見せてもらう約束をした。
というわけで、帰る予定を引き延ばし、この日もバンコクに滞在することになった。
もちろん、同じホテルを予約した。
今朝チェックアウトしたばかりなのに、再びチェックインする私達。
今朝、私たちの荷物を車に運んでくれたホテルのドアマンが、再び私達の荷物を車から下ろしてくれた。
「あの日本人家族は、何をしに来てるんだ?って思われてそうじゃない?」
「おかしな日本人だって思われてそうだよねー。」
なんて自分たちのことを笑いながら、再びチェックインしたのであった。
ノンカイの自宅から車を運転し、バンコク市内もずーっと運転し続けているパパは疲労が溜まってきている様子。
私も、学校探しに一喜一憂したり、先生や大家さんとのやりとりを行いパパの通訳係として、脳みそフル回転!
子供達も、一日中、狭い車の中に閉じ込められて、あっちこっち連れ回され疲れているようだった。
ノンカイを出発してから、食事と寝る以外、ずーっと車の中で過ごしている我が家。
みんなの疲労度が増してきているし、来週からは学校も行かせなくてはならない!
果たして、我が家が住める部屋は見つかるのであろうか?
そんな不安な夜を過ごすワタシであった・・・。
つづく…。
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