パパがやって来た④

日本からパパが来て一週間。
とうとう帰国の日になってしまった。
残念そうな子供達とパパ。
次に会うのは二ヶ月後。
しばらくのお別れを惜しむかのように、出発ギリギリまで遊んでいた。
papa19
私は、パパが帰った後、子供達ががっかり悲しむのではないかと心配していた。
「パパと一緒に日本に帰りたい」と言い出すのではないかと思っていた。
みんなで記念撮影をし、ハグし合いながら
「日本とタイで、それぞれ頑張ろう!」
と約束し合った。

そして最後の最後まで
「パパ~!バイバーイ!」
と言いながら私達はパパの車が見えなくなるまで手を振った。
別れの瞬間はいつでも寂しい。
しかし。
その一分後。
「もしもし~パパ?今、どこ~?」
と電話をかける10歳長女。
「パパ、まだすぐそこの交差点だってさ~アハハ」
と次女。
せっかくの(?)感動的なお別れも、すぐに電話が繋がっては台無しな気もするが。。。
「お別れしてもすぐ声が聞ける」なんて、便利な世の中。
子供達の寂しさも半減されて、これまた便利な世の中。
そして、1月2日は次女の誕生日!
5歳になった。
毎年、お正月のイベントに押されて誕生日が目立たないのだが
今回は更にスルー気味。。。
ご馳走もケーキも既にたくさん食べてしまったし、欲しいものはたくさん買ってもらったし
誕生日プレゼントも受け取り済の次女。
今日は残りのおやつで勘弁してもらった。

夕飯時。
私はそれとなく
「パパと一緒に日本で暮らしたい?」
と聞いてみた。
長女も次女も
「タイで暮らしたい!パパがタイに来て一緒に住めばいいんだよ!」
と言っていた。
「パパはお仕事だから、パパと一緒に暮らすなら日本に帰らないといけないんだ。」
と私は言った。
「それならタイがいい!」
と次女。
「パパと別れる時は淋しいけど、しばらくするとスカイプ来てもテレビの方がよくなっちゃうんだよね~」
と長女。
ちょっと可哀想なパパ。
だが、「パパと日本に帰りたい」と泣き付かれるよりよっぽどいい。
タイでは、父親が外国へ出稼ぎに行く家庭が少なくない。
長女の友達ベムも、父親がシンガポールで働いてるため、父親に会えるのは年一回だと言う。
我が家よりも会えるのは少ない。
父親がバンコクで働いてるという子もたくさんいる。
そんな家庭事情もあって、父親と離れて暮らすことはタイではよくあることらしく
うちの子供達も「自分だけ特別」とは思わないようだ。
我が子に限らず、母子家庭で育つたくさんのタイの子供達。
逞しい。
そして。
パパがいなくなった途端。
ぬいぐるみの取り合いがきっかけで蹴り合い、叩き合いの喧嘩をしながらベッドに入る娘達。
「パパがいるときは喧嘩もしなかったのになあ」
「いい子で頑張ってたのになあ」
と残念に思いながら、普段の我が家に戻ったのであった。。。
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