毎年、一月の第二土曜日はタイの「こどもの日」だそうだ。
そんなことを二日前になって初めて知ったワタシ。
友人のペンにタイでは「こどもの日」に何をするのか聞いてみた。
ペンによると、公立学校や役所で子供達にお菓子を配ったり、ステージでダンスが行われたりするらしい。
しかし土曜日と言えば、午前中はタイ語の勉強だし、午後は10歳長女の友人が遊びに来ることに
なっていたので、私は特に「こどもの日」の予定を考えていなかったし、「こどもの日」であることを
娘達に教えることもしていなかった。
そして「こどもの日」。
朝7時にタイ語のモック先生から電話が来た。
「今日はこどもの日だから、出掛けないの?この町でたくさんお菓子が配られるわよ!」
と言っている。
「お菓子は別に。。。」
と思いながらも、こどもの日だから勉強はお休みにしてあげようと思い、この日の授業はお休みにして貰った。
寝坊してる子供達が起きて来た。
私は「今日はタイのこどもの日であること」「タイ語はお休みしたこと」を告げると
10歳長女は大喜び!さらに、
「今日はいろんなところで子供達にお菓子が配られるんだって?!」
とタネ明かしすると
「ええ!お菓子!どこでどこで!?」
と目を輝かせる5歳次女。
長女の友人が来るのは午後だから、午前中は遊びに出掛けることにした。
出掛ける予定が入ると準備が早い我が家!
さっさと朝ごはんを済ませ、出発!
外にいた大家さんに
「こどもの日だから出掛けて来る!」
と言うと、大家さんも嬉しそう。
「今日は町中でお菓子が配られるよ!学校でも郵便局でも銀行でも!たくさん貰っておいで!」
と言ってくれた。
それを聞いてた子供達は
「早く行こう??」
と興奮ぎみ。
きっと、公共施設ならどこでも配ってるような感じだった。
私は
「行けるとこ全部回ってみようか?!どれだけお菓子が貯まるかな?!」
とゲーム感覚で回ってみようと子供達に言った。
まず最初は郵便局へ行った。
しかし。
シーン。。。
お菓子を配ってる雰囲気はナイ。
「やってなさそうだよね。。。」
拍子抜けした後は、銀行へ行ってみた。
しかし。
真っ暗。。。
「まだ開いてないじゃん。。。しかもお菓子を配りそうな気配ないよね。」
雲行きが怪しい中、市場の中心地へ向かった。
おお!
音楽が流れ、たくさんの人が集まっているではないか!
「あそこで何かやってる!!」
私は子供達に叫び、子供達の期待を裏切らずに済んだことにホッとした。
そこは数件の出店があり、アイスやジュース、うどんやタイ風焼きおにぎりなどがあった。
そして、すべてタダ!
朝から好きなものを食べる娘達。
食べてる側から、さらにジュースやお菓子や文房具まで配ってくれるおばちゃん達。
同じように1歳三女にも渡してくれるが、三女にはまだおあずけ。
三女の大好物であるタイ風焼きおにぎりを頂いた。
このタイ風焼きおにぎり「カオピン」はタイ人にも人気があり、ビニール袋持参のおばちゃん達が
10個くらい貰って帰って行くのを見て、「おばちゃんパワー」はどこの国も同じだと思った。
このエリアで一通り満足した後は、少し離れた学校へ行ってみた。
学校の幼稚園部が会場になっていたここでも、音楽が流れステージではダンスが行われ
お祭りムードであった。
簡単なゲームに挑戦するとお菓子が貰える仕組みだった。
いい加減、お菓子を貰うのにも飽きて来た長女と次女。
ずっとおんぶされていて「歩きたいモード」の三女。
と、肩が辛いワタシ。
しばらく幼稚園の遊具で遊ばせることにした。
たっぷり遊んだし、三女は眠たそうだし、そろそろ帰ろうかなあと思っていたら
「ママ!ここは飽きたから次行こうよ!」
という長女。
「暑いからジュース飲みたい!緑色のジュース!」
と愚図り出す次女。
とりあえずこの場を離れることにした。
我が家は滅多にジュースは飲ませないし、特に炭酸飲料は避けたい。
しかし「こどもの日」だし、周りの大人達も皆ジュースを飲んでいるのでこの時は良しとした。
「ジュース貰ったら次の会場へ行って、お家へ帰ろうね。」
と言う約束でジュースコーナーへ行った。
だが、次女の言う緑色のジュースはない。
日本で言うメロンソーダである。
目の前にある数種類のジュースの前で無言で立ちすくむ次女。。。
しばらく茫然としていた。
よっぽど緑色が飲みたかったのだろう。
後ろには子供達の列。
次女は悩みに悩んでしぶしぶコーラを選んだのだった。
欲しいものが手に入らないこともあるさ!くじけるな、次女よ!
ジュースも飲み、たくさんのお菓子をゲットし、満足した娘達。
緩い登り坂を自転車で漕ぎながら
「合わせて30キロ以上はある二人の娘を乗せて自転車を漕ぐ身にもなってくれ?!」
とゼエゼエ言いながら、
「でもこどもの日だから!」
と自分に鞭打って、私達は次の会場へ向かった。
役所のようなところでイベントをやっていた。
そこでは塗り絵をするとお菓子が貰えるのだが、もうお菓子に興味ない娘達は何もせず。。。
ステージ上の子供達のダンスに釘ずけだった。
すると、長女を呼ぶ声がする。
クラスメイトのチャンティと会った。
なんとチャンティはステージで歌を歌うというのである。
チャンティの歌を聞いたら帰ろうと思い時間を過ごしていると、長女の友人センディも現れた。
みんなこの小さな町に住んでいるのだから、会っても当然である。
が、驚いたのは、センディもステージで楽器を演奏し歌を歌うと言うのである。
しかも、チャンティと一緒に!
センディとチャンティが意外なところで知り合いだったのだ!
私達は、センディとチャンティのステージを見て
「楽器も弾けるし、歌も上手だし、二人ともスゴイね!」
と感心した。そして、長女がいい友人に巡り合えたことを幸せに思った。
会場を後にし、帰り道。
カラッポの冷蔵庫を満たすため、市場に寄って食材を買った。
そしてビニール袋いっぱいのお菓子。
大荷物になってしまった。
私と長女、二台の自転車でもいっぱいいっぱいだったのだが。
なんと、買い物中に長女の自転車が倒れ、自転車のカゴが外れてしまったのだ!
荷物はすべて私の自転車へ積むことに。。。
しかもヘトヘトの三女はおんぶで寝ている。。。重たい。。。
私は寝ている三女を背負い、後部に次女を乗せ、大量の野菜類をカゴに入れ、山盛りのお菓子をハンドルに下げ
大、大、大荷物で帰るはめになった。。。
後方では、取れかかった前カゴを片手で押さえながら自転車を漕いでくる長女。。。
なんだか周りの視線が、は、恥かしい。。。
やっとの思いで帰宅し、ゆっくりしたかったワタシ。
だが、午後はチャンティが遊びに来ると言う。
イベント会場で話がまとまったらしい。
「ママは部屋にいますからね!子供達で遊びなさい!」
というつもりであったのだが。
チャンティを送りに来たママと弟もずっとうちに居て
お腹が空いたチャンティに途中でご飯を買い出しに行ったりもして
結局夕方まで親子で遊んでしまった。
そして夕方になると、約束してなかったセンディまで突然の訪問!
「遊ぶなら一言ご連絡を乞う!」と内心思いながらも、センディの合流で仕切り直して遊び始める子供達。
その間、私もチャンティのママとのおしゃべりを楽しんでいた。
朝から出っ放し。
帰宅後は遊びっ放しの我が家の娘達。
そして、家事が一切出来ていないワタシ。。。
部屋は汚いし、食事の準備もバッタバッタだったが。。。
娘達にとって楽しい「こどもの日」でよかった。
「こどもの日」に限らず、タイ人は、子供にお菓子を与えるのが大好きなようだ。
しかも、激甘だったり添加物満載のスナックだったりを大量に与える。
「こどものため」の価値観が、私とタイ人では大きく異なる。
そのギャップに改めて驚いた「こどもの日」でもあった。
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