次女、ダウン①

先週のこと。
学校から帰って来た5歳次女に熱があるのが発覚した。
測ってみると38度を越えている。
日本に一時帰国した際に、我が家の子供達は順番に体調を崩し
ついに5歳次女に回ってきたという訳だ。
数日前には1歳三女がインフルエンザにかかったため
「インフルエンザが移されてなければいいのだが。。。」
と気になりながら翌朝を迎えた。
朝一番で次女の検温。
40度を越えている!
次女は「頭が痛い」「気持ち悪い」と言いながら起き上がることも出来ない。
休日だった、この日。
「これは病院へ行かなくては!」
と、朝からバタバタ準備を始めた。
次女の様子からして、自転車の後ろに乗せるのは無理。
サムローで行くしかない!
私はサムローを捕まえようと、近くの大通りまで出てみた。
しかし、休日のせいか、サムローが走っていない。
よりによって、大家さんはタンブンでお寺に行ってしまっている。
大家さんも不在、自力でもどうにもならない時の、最後の頼みの綱が
「大家さんの妹さん」である。
我が家の向かいに住んでいる。
私は「大家さんの妹さん」に事情を話し、サムローを呼んで欲しいとお願いした。
もちろん快く引き受けてくれた。
ありがたい!
しばらくしてサムローはやって来た。
私は、歩けない次女を抱きかかえ、背中には1歳三女をおんぶして
背が縮むのではないかと思いながらサムローに乗った。
10歳長女は荷物持ちと雑用係のため、もれなく同伴である。
見送ってくれる「大家さんの妹さん」にお礼を言いながら、家族みんなで病院へ向かった。
休日だったこの日。
病院も休日モード。
窓口も違う。
待合室には結構人がいたので、「待たされるかな」と思いきや
すぐ中へ通してくれた。
ニコニコ感じ良い、男のお医者さん。
「熱が高くて、吐き気と頭痛があって、元気がないんです。
先週、三女がインフルエンザに罹ったので移ったか心配です。」
みたいなことをタイ語で説明した。
すると、お医者さん
「インフルエンザ!?」
とビックリした顔で聞いてきた。
私はもう一度
「インフルエンザが移ったかもしれない」
と言ったのだが、通じてるか通じてないのかわからず
「薬を出します。」
と言われた。
何の薬か知りたかったので
「インフルエンザの薬ですか?」
と聞いたが
「インフルエンザかどうかわからない。」
とニコニコしている。
「そりゃ検査してないんだからわからないよ。検査しないのか?」
と思いつつ、上手く伝えられないまま、ハイ終了になってしまった。
「休日だし、先生も一人だし、小児科の先生じゃないかもしれないし」なんて思いながら
薬を貰いに、薬局へ向かった。
薬局で薬を待ってる間に、三女が「おんぶから下ろせ?!」の愚図りが始まった。
「ここで下ろしては、フラフラ歩き回る三女を追いかける羽目になる。今は無理!
と決めた私は、暴れる三女を無理やり背負っていた。
ギャーギャー泣きわめく三女。。。
のけ反り、足をバタつかせる三女。。。
「は、恥ずかしい。。。周りの視線がイターイ。」
と思いきや。
こっちを向いてる人達、みな笑顔なのである。
三女に話しかけてくれたり、あやしてくれたり、とにかく皆さん
笑顔なのである。
うるさいからって嫌な顔する人がいない。
「なんて温かいんだ!」
日本の病院だったら、子供の鳴き声は嫌がられる。
急いでその場を離れるか、泣き止ませない限り、針の筵だ。
露骨に嫌な顔をしてくる人もいる。
そんなことを思い出しながら
タイ人の「子供好きな国民性?」に感謝しつつ、安心感を覚えた。
私は「コートーカ(すみません)」って言いながら、周囲に笑顔を返すことができた。
そして名前が呼ばれ、薬を取りに行く。
窓口のお兄さんも、愚図る三女を見ながらニコニコしている。
そして薬の説明をしてくれた。
が、長いのである。。。
「これは、○○に効く薬です。一日二回、朝晩、食後に飲んで下さい。」
そこまではいいのだが
「ブレックファーストをタイ語ではアーハンチャーオと言います。
ディナーをタイ語ではアーハンイエンと言います。
アフターミールをタイ語では。。。。。」
とタイ語の勉強までしてくれちゃうのである。
しまいには
「あなたのこと、市場で見たことあるから知ってるよ。肉まん買ってたね!」
なんてことまで話し出すのだ。
何時の話だかサッパリわからない私は
「市場はよく行くから。」
と適当に受け答えするしかない。
普段なら構わないのだが、高熱でグッタリしてる次女を待たせたまま、お兄さんのおしゃべりに
付き合ってる場合ではないのだ。
はやく帰って、薬を飲ませ、寝かせてあげたいのだ!
親切なのは嬉しいのだが、
「ここは病院=相手は病人」って言う繊細な感覚を持ち合わせていないタイ人であった。
結局、次女に処方されたのは
・解熱鎮痛剤
・咳止め
・鼻水の薬
・吐き気止め
・栄養ドリンクの素(ポカリの粉の類)
である。
万が一、インフルエンザだった場合、特効薬はない。
自力で治すことも出来るが、時間がかかるし他の人に移る可能性大である。
私はインフルエンザでないことを祈りつつ、家に向かった。
病院から帰り、しばらくすると大家さんがやって来た。
次女を心配して様子を見に来てくれたのだ。
そして、お寺で買って来た「ミサンガ」を我が家全員に付けてくれた。
日本の御守りみたいなものである。
ミサンガ
グッタリ横になりながら、ミサンガを付けて貰う次女。
一刻も早く回復出来るよう、見守るしかないワタシであった。。。
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