素敵な贈り物

タイに来て8ヶ月目。
タイ滞在者としては、まだまだド素人の私達。
それなのに。
既に入院まで経験してしまった我が家。。。
9歳長女の入院は一日で済んだが、彼女の体調はまだ回復していない。
私もここ数日のめまぐるしい忙しさで、かなりお疲れモード。
しかし。
毎週土曜日は、モック先生のタイ語の勉強の日。
9歳長女と私のテンションの低さに勉強する気ゼロだったため
モック先生には、ラオス行きから始まった「9歳長女の体調不良&入院」について話し
「まだ体調が良くないから」
という理由で、前日のうちに休みの連絡を入れた。
そして土曜日。
家でおとなしく(?)していた午前中、電話がかかってきた。
モック先生からだった。
「今、あなたの家の前にいるのよ!門の鍵を開けて!」
と言っている。
「ええ!?今日は娘が具合悪いから、勉強はお休みするって言ったよ?!」
と返事しながら、急いで門の鍵を開けに行った。
そう、この日は一歩も外に出る気がなく、外の門の鍵さえ開けていなかったのだ。
またもや、突然の訪問!
お願いだから電話一本くれないか?!
外出中だったら、まだ寝てたら、シャワー浴びてたら。。。どうするの?!?
いつも部屋ヘアスタイルもキレイとは限らないのよ?!
なんてココロで叫びながら、門を開けた。
するとモック先生。
車からを取り出す。
「9歳長女のためにお粥を作ってきたのよ?!」
と、出来たてアツアツのお粥を鍋ごと渡してくれた。
「肉も魚も入ってる。しっかり食べなさい!」
と言ってくれた。
おかゆ1
タイも日本と同様、具合が悪いときはお粥を食べるらしい。
「そう言えば、9歳長女の入院初日、ジアップも長女にお粥を買って来てくれてたなあ」
と思いながらありがたく頂いた。
毎回、勉強のときは何か食べ物を持って来てくれるモック先生。
勉強中、子供達がお腹空くだろうと気を使ってくれてるのだ。
しかし勉強がない日でも、こうして具合の悪い娘にお粥を手作りしてくれるとは
本当にありがたかったし、心遣いが嬉しかった。
モック先生は
「ウサギの餌も持ってくる」
とトンボ帰り。
その間に子供達みんなでお粥を味見。
おかゆ2
「おいしい!!」
食欲のない9歳長女も少しだけ食べることができた。
もちろん、4歳次女と1歳三女はおかわりした。
ここタイのお粥は、日本と違う。
カツオ出汁や醤油や塩ではなく、中華っぽい味付けだ。
ニンニクが効いている。
日本のお粥みたいにドロドロではなく、サラサラしている。
お米の違いだろうか。
そして。
屋台でも、レストランでも、ホテルでも何処で食べても同じ味。。。
そしてモック先生のお粥も。。。
料理上手なモック先生だから、「お粥の素」みたいなのは使ってないハズだけど。
タイのお粥の基本調味料「これさえあればプロの味」みたいなレシピがあるのなら知りたいワタシである。
モック先生の手作りお粥。
さすがタイのお粥だけあって、パクチーが入っている。
肉も魚も野菜も入っててコレ一品で栄養満点!
疲れて食事作りを手抜きしたかった私にも助かるメニュー?
「昼ご飯作らなくてラッキー?」なワタシであった。
しばらく部屋で過ごしていると。
「お?い!」
と子供達の名前を呼ぶ声がする。
今度は大家さんだ。
何か用かな?と家族全員でゾロゾロ外に出る。
すると大家さんが何か手に持っている。
大家さんはまず、4歳次女に向かって話した。
「昨日の夜、何で泣いていたんだ?泣いてばかりはいけないよ。
お姉ちゃんと喧嘩してもいけないよ。お姉ちゃんは大きいんだから
お姉ちゃんの言うことを聞かないといけない。わかったかい?」
と。
そう言えば。。。
前の晩、退院したばかりの9歳長女と4歳次女は激しく喧嘩をしていた。
原因は「お菓子をどっちが多く食べたか」というホンっとにくだらないこと。
だが、泣き虫で負けず嫌いな4歳次女は、具合の悪い姉に気遣うこともせず
ギャーギャー泣きわめいていたのだ。
そんな泣き声が丸聞こえな隣に住む大家さん。。。
4歳次女に言い聞かせてくれたのだった。
次に9歳長女に向かって。
「妹は小さいんだから優しくしてあげなさい。喧嘩はいけないよ。」
と。
娘二人に向かって、優しく、そして厳しく話してくれた。
そして。
「これは立派なお坊さんのネックレスだ。これを身に付けていると幸せがある。
病気からも守ってくれる。心も落ち着く。シャワーを浴びるとき以外、ずっと付けていなさい。」
と見せてくれた。
「身体から外す時は、ネックレスを床に置いてはダメ。高い場所に置いて置きなさい。」
と、扱い方も教えてくれた。
お坊さんは仏陀の弟子。タイ人にとってはこのネックレスは尊いものなのだ。
大家さんはまず9歳長女のネックレスを取り出し
「これはウドンタニで一番立派なお坊さん」(※ウドンタニは地名です)
と説明し、何やら空に向かって拝み始めた。
そして9歳長女の首に掛けてくれた。
ネックレス3
次に4歳次女のネックレスを取り出し
「これはシーチェンマイで一番立派なお坊さん」(※シーチェンマイは地名です)
と説明し、再び空に向かって拝み、4歳次女の首に掛けてくれた。
ネックレス4
最後に1歳三女のネックレスを取り出し
「これはターボで一番大きいお寺」(※ターボは地名です)
と説明し、やはり空に向かって拝み、1歳三女の首に掛けてくれた。
ネックレス2
日本でいう「お守り」みたいなものだと思う。
ほとんどのタイ人が子供のうちから付けている。
誰か1人風邪を引くと、兄弟間で移し合うため、体調不良の期間が長い我が家。
女兄弟とは言え、喧嘩すると手も足も出る娘達。。。
乱暴な言葉使いの9歳長女と泣きわめく4歳次女。。。
そこに私の雷がドッカーン!。。。
静かな時間などございません!
そんな我が家を見兼ねて。
きっと大家さんは「平穏無事に暮らせるように」ネックレスをくれたのだろう。
こうやって子供達のことを気にかけてくれるのはとても嬉しい。
誰か熱を出せば、様子を見に来てくれる大家さん。
「本当の家族みたいだね」
と9歳長女は言っている。
私も、子供達が大家さんのことを「タイのおばあちゃん」として大好きになっていく姿を見て
微笑ましく思う。
しかし。
我が家の全てを見られてるようで、ある意味恥ずかしいワタシ。。。
もう少し余裕ある育児がしたいのだが。
ネックレスのおかげで少しでも兄弟喧嘩が減ることを願わずにいられない。
「娘達?!ちゃんと肌身離さず付けておくんですよ?!!」
ランキングに参加中!宜しければクリックお願いします!

人気ブログランキングへ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. YUKI より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ホントいい人達に出会えて良かったね?
    お坊さんネックレスで穏やかな生活がすごせるかな^_^

  2. ぱこ より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ネックレス、イマイチ次女には効かないみたいです。トホホ。。。
    一日、何回グズればいいのやら!!
    娘達の幸せを願ってくれる大家さんには感謝だよね!