病院でタンブン?

ある日の夕方。
大家さんがやって来て
「明日は、病院でタンブンがあるから行きなさい!
朝7時半くらいには始まるから!○×△※・・・・を持って行くんだよ!」
と教えてくれた。
何を持って行くかよくわからなかったが
とにかく「病院でタンブンがあるから行きなさい」とのことだ。
普通、お寺にタンブンに行くと、
最後にお坊さんが、お布施されたお菓子や
食べ物をタンブンに来た人達にばらまいてくれる。
よくお寺にタンブンへ行く大家さんは、タンブンで貰ってきた
お菓子をうちの娘達にくれたりするのだ。
そんな流れを想像して、私は
「病院でタンブンした後、最後にお菓子などが
ばらまかれるから、それを持ち帰るために
ビニール袋でも持って来なさい」
と言っているのではないかと勝手に想像していた。
翌日の朝。
長女と次女を学校へ見送った私は、三女と一緒に市場へ買い物へ行った。
その帰り道、病院へ寄ることにした。
せっかく大家さんが声をかけてくれたのだし、
何をタンブンしているか確認してから、
タンブンするお供え物でも買いに行こうと思ったのだ。
病院へ行ってみるとたくさんの人でいっぱいだった!
パヤバーン3
お坊さんらしき人もいなければ、お経を唱えるような厳粛な雰囲気もない。
「あれ?タンブンだよね?」
と不思議に思いながら、自転車を止めて三女と一緒に見に行った。
すると、食べ物やジュースの屋台がずらーっと並び
お祭り状態となっている!
パヤバーン1
お店屋さんは、病院の看護婦さんや事務の人たちのようだ。
パヤバーン2
「病人のお世話はいいの?」
と思いながらも、屋台に出されている料理の数々を
三女と見て回っていた。
よく見ると、みんなお金を払っていない!
ただで貰って、持参したビニール袋にどんどん入れている!
全て無料で提供されているのだ!
私は大家さんが言うタンブンの意味がやっとわかった!
病院が、地域の人に「タンブン」してくれているのである!
大家さんが強く勧めていた理由がよくわかったワタシ。
屋台はもちろんタイ料理のオンパレード!
お馴染みの、カオピンやサラパオ、ソムタムやタイ風カレーそうめんなど。
美味しそうで、いろいろ食べたかったが、ビニール袋を持って来ていない
私は、持てる量に限界がある。
しかも三女は雰囲気に圧倒されたのか、ずーっと
「ママ抱っこ~」
と言うので、片手は三女でふさがっている。
という訳で、私は子供達が好きなものだけ
ちょこっとおみやげに貰っていくことにした。
そろそろ帰ろうと思い、人混みを離れた途端、
「下りる!」
と言って遊びだす三女。
「だったらもっと早くから歩いてくれ~」
な私である。
パヤバーン4
その日の午後。
外に出た私に
「病院へタンブンに行ったか?」
と大家さんは嬉しそうに聞いてきた。
「行ってきたよ!少しオカズを貰って来た!」
と答えると
「子供達(長女と次女)の分も貰って来たか?冷蔵庫に入れておけば
食べられるんだから!なんでたくさんもらってこないんだ!」
と怒られてしまった。。。
なんか「無料でもらう」ってことに抵抗があるというか
恥ずかしい、というか、どうしても気が引けるワタシ。
子供ならいいけど、大人だし・・・。
でも確かにタイ人は、大人でもビニール袋いっぱいに
詰め込んで持ち帰っていたなあ。
「タダでたくさんもらう」ってことは恥ずかしいことでは
ないのだろうか。。。
と考えているうちに、夕方になり、長女と次女が帰って来た。
病院でのタンブンの話をすると
「どんなおかずを貰ってきたの~?」
ととっても嬉しそうな二人。
重たい三女をひーひー言いながら抱っこして
片手いっぱいに貰って来たおみやげの数々。
辛いのNGな子供達のために、ジョーク(おかゆ)やカオピアックセン(うどん)
パッタイ(焼きそば)や卵炒めなど。
パヤバーン6
パヤバーン5
どれも美味しくて、ほとんど長女と次女で平らげてしまい
私は味見程度。
「ママ~!もっと貰って来ればよかったのに~!」
と子供達にも怒られてしまった・・・。
また今度、大家さんから「タンブン情報」を貰えたら
大きなビニール袋持参で、恥ずかしがらずに貰って来よう
(貰って来れたらいいなあ)と思うワタシである・・・。
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