先週、近しい人の訃報があり、急遽日本へ帰国して来た。
突然の予期せぬ出来事に、私は事実を受け入れ難く、日本への帰路の間も
気持ちの整理がつかなかった。
信じられない思いで日本へ到着し、現実を目の当たりにした。
近しい人を失った悲しみは深く、やり切れない思いである。
また、残された家族の気持ちを考えると更に心が痛む。
共に人生を歩んで来た家族にとっては、どんな言葉も励ましにはならない。
どんな言葉であっても、勇気は出ない。
どんな言葉も、虚しく響くだけだ。
15年前に両親を亡くしている私は、それがよくわかる。
言葉すらかけてあげることができない私は、ただ皆の側にいることしか出来なかった。
悲しみを共有することしか出来なかった。
「元気を出して」なんて余計な言葉は言いたくなかった。
遺族にとって、辛く悲しい日々は、まだしばらく続くだろう。
悲しみを乗り越えるまで、時が経つのをただひたすら待つしかない。
そして私は遠いタイの国からではあるが、彼らを見守っていたい。
故人のご冥福を祈ると共に、今までお世話になってきたこと、
そして改めて「人生」について、「ワタシがすべきこと」について
考えるキッカケを与えてくれた故人に心から感謝したい。