遠足

今週と来週は学校の遠足ウィークである。
二週間に渡って、各学年ごとに日替わりで遠足に行くのだ。
我が家の娘達は、二人とも今週のスケジュールだった。
前半は5歳次女が行って来た。
場所はウドンタニと言う空港がある街。
ここから車で一時間ほどの大きな街である。
先週配られた学校からのお手紙によると「羊を見に行く」とあった。
動物園のようだ。
当日はお菓子を持参し、とても楽しみに出掛けて行った次女。
帰宅後もご機嫌で、その日の様子を話してくれた。
「羊、いた?」
と尋ねると
「羊にとうもろこしあげたよ!あとは、ウサギもいた!あとトリ!」
と大喜びしていた。
動物はそれだけだったらしい。
動物園ではなく、「動物ふれあいコーナー」くらいのものだったらしいが
それでも幼稚園児には充分だったようだ。
そして。
週の後半は10歳長女の四年生が行って来た。
長女の話によると、ウドンタニ空港の見学のようだ。
「飛行機に乗って飛んでくれるんだって!」と言うのだが。本当だろうか。
前日に私のもとへ学校の先生から電話があった。
「明日、遠足で空港に行きます。空港の人へのお礼の言葉を日本語で発表するよう
娘さんに伝えて下さい。」
と言われた。
「わかりました」
と返事をし、娘達の帰宅を待った。
長女は帰ってくるなり
「ママ?!今日になって突然、明日の遠足で日本語でお礼の文章を読むように言われてさ!
一日中、覚えさせられてたの!覚えられないと怒られるんだよ!
もう疲れたよ?!」
とプンプン怒っていた。
先生からの電話で事情を知っていた私は
「そうみたいだね。。。」
と言った。
夕飯を食べながら、タイ語と英語で書いてある「お礼の文章」を見た。
簡単だしすぐ覚えられそうな文章であった。
しかし長女は英語はわからないはず。
今日一日、どうやって練習してきたのか聞いてみると
「自分でタイ語を日本語に訳して、自分で文章を作って暗記した。」
と言う。
「タイ文字を読んで自分で訳せたのね!やるじゃん!」
私は嬉しくなった。
「どれどれ。。。」
と私は長女の文章を聞いてみた。
むむ?なんだかメチャクチャな文章。。。
長女は、タイ語を直訳していたのだ。
おまけに、わからない箇所は適当に作ったらしい。
笑っちゃうような文章だ。
私が正しい日本語の文章を書いてあげたのだが
「もう自分で作った文章を暗記しちゃったから、今から新しく覚えられないよ。
アタマいっぱいだよ?。」
と弱音を吐いている。
「確かに、前日になって急に文章暗記させられるのは可哀想だな。。。」
と思い、正しい文章を発表するか、自分で作ったメチャクチャ文章を発表するかは本人に任せることにした。
そして当日の朝。
長女は緊張して「遠足なんて行きたくない」と言っている。
「うまく言えなかったら先生に叩かれるんだよ!」
と不満だらけ。
「でも、間違ったって誰も日本語わからないし?♪」
と結構図太い長女。
「新しい文章は覚えられないから、自分で作った文章読むんだ?♪」
開き直ってる長女。
「かなりオカシナ文章だけど。。。大丈夫?」
と心配だが、彼女なりに工夫して作り上げた成果だ。
そのがんばりは褒めてあげよう。
朝から文句たらたらの長女に
「何かあるたびに、日本語で発表を頼まれるのは大変なことだけど
堂々と人前で発表することができるのは素晴らしいことだよ。
この経験はいつか必ず役に立つから。「無駄な経験」は一つもないから。
大人になったときに、今の経験が役立つときが来るから!」
と励ました。
「それって、いつ?」
と聞く長女に
「その時が来たら教えてあげる!」
と私は返事をした。
長女はうまく発表できるだろうか?
空港見学を楽しめるだろうか?
そして何より、長女の「お礼の文章」発表の場に
日本語がわかる人が誰もいないことを強く願うワタシであった。。。
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