時刻はテキトー

先日、ノンカイという街へ行って来た。
iPadが壊れてしまったため、修理に出していたのだ。
本当は3日前に出来上がってるはずだったのだが、予定日に行くと大抵終わっていないことが多い
タイのスケジュールを見越して、遅めの日にちで取りに行った。
ノンカイは、ラオスへ渡る「友好橋」があるため、外国人もそこそこ見かける比較的大きな町。
大きなショッピングモールもあってぶらぶらするのも楽しい。
ノンカイへは乗合バス「ソンテオ」で行った。
バスと言っても、小型トラックの荷台に「屋根と座席シート」が付いてるだけ。
狭いし、振動は激しいし、いわゆる「バス」とは程遠いが、バスよりスピードが早いため
私はいつもソンテオを利用している。
ソンテオはいつも通り、30分遅れてやって来た。
いつもいつもいつも30分遅い。
だから驚かない。
待ってる間、顔なじみのサムローのおじちゃんとお喋りしていた。
このおじちゃんはうちの1歳三女がお気に入りのようだ。
いつも私がバス停を通過する度に、三女の名前を呼びかけ手を振ってくれる。
この日も私がバス停へ着くなりすぐ三女のところへ話しかけに来た。
そして三女の手を握ったかと思うと
「爪が伸びてるから切ってあげなさい」
とポケットから爪切りを見せられた。
常に爪切りを携帯してるサムローのおじちゃん。
身だしなみ重視!な訳ではない。
なぜか、タイ人は老若男女みな「爪」にこだわりがあるようだ。
大人の女性はマニキュアをしているし、男性でも爪を伸ばしている人が多い。
「ただ伸びている」のではなく「美しいカーブを描き整えている」のである。
そして学生は「短く切り揃える」のがルールらしい。
10歳長女が言うには、学校ではよく爪の検査が行われるらしく、伸びていると叩かれると言うのだ。
爪検査の朝、爪を切って行ったにも関わらず「もっと切るように。」と言われて帰ってきた長女。
深爪レベルじゃないと不合格なようだ。
幼稚園児の次女も「爪が長いのはいけない」と知っている。
小さい頃から「爪教育」が盛んなタイ。
サムローのおじちゃんも例外ではナイようだ。
爪と同じように「食べる前は手を洗おう」「食べたら磨こう」もしっかり教育して欲しいものである。
そんなことを考えながらノンカイへ到着。
早速、iPadを取りに行った。
お店のおじさんに声を掛けると、おじさんは手を休め、奥の方へ行った。
きっとiPadを取りに行ったのだろう。
もちろん出来上がってるはずと思い込んでいたのだが。
おじさんが奥から持って来たiPad、まだ分解された状態。。。
見るも無残なヨレヨレ姿である。。。
そしておじさんはiPadをいじり出す。
「ええ?!今から修理するの?まさかだよね?!?3日前に出来上がってるはずだよねー!?」
と思いながら様子を伺っていた。
しばらく経って、おじさんはヨレヨレiPadを持ってこちらへ来た。
「まだ直らないんだよ。どうしたらいいかな。。。」
と困った顔。
バンコクから部品を取り寄せて、修理したがまだ直らないらしい。
再びバンコクから部品を取り寄せるから、あと3日くらいかかる、と言うのだ。
「本当にあと3日で済む訳???」
とかなり疑っているワタシ。
「またノンカイまで来なきゃいけないの???」
と面倒臭い気持ちのワタシ。
「それより、修理出来てないなら連絡してよ。そのために電話番号渡してるんだから。。。」
と、「ホウレンソウ」知らずのタイ人に呆れてしまうワタシ。
結局その日は、壊れたiPadを持って帰り、部品が届いたら再びiPadを持ってお店に来ることになった。
帰りはノンカイのバスターミナルから出るソンテオに乗って、私の住む町まで帰る予定だった。
サムローに乗って、バスターミナルまで行く。
バスターミナルに着き、バスチケットを買い「どのソンテオに乗ればいいのか」「何時出発か」を確認した。
チケット売りのお兄ちゃんは「12時出発だ」と教えてくれた。
その時まだ11時15分くらい。
しばらく待つ。
私は近くの屋台でアイスコーヒーを買い、私が乗るべきソンテオが見える場所で待つことにした。
待ってる間に、1歳三女に昼ごはん食べさせた。

おんぶしていた三女を下ろし、荷物も置いて、やっと身が軽くなった。
三女にご飯を食べさせながら、私はアイスコーヒーを飲み、ホッと一息ついていると。
「おーい!」
とチケット売りのお兄ちゃんが、私が住む町へ行くソンテオを指しこっちを見ながら叫んでいる。
私は、私が乗るべきソンテオを再び教えてくれてるのだと思って
「わかってる!わかってる!」
と返事し、また三女にご飯をあげていた。
すると。
ソンテオがゆっくりと動き出すではないか!
「ええ?!なんで??!」
私は焦ってソンテオの近くへ走り
「今から出るの?すぐ乗るから待って!」と運転手に叫んだ。
急いでベンチに引き返し荷物をまとめる。
しかし、昼ごはん中の三女の周りは食べ物やお手拭きや水筒が散乱している。
さらに上着やらおんぶヒモやら脱いだ三女の靴やら、かさばるものだらけ!
キレイにしまってる時間などナイ!
片手に三女を抱え、片手で大荷物や衣類を持ち、私の両手はもう限界!
飲みかけのアイスコーヒーを持つ手は。。。無かったのである。
悲しいことに、私のアイスコーヒーはベンチでサヨナラするしかなかった。。。
チーン。。。
急いでソンテオに乗り、時計を見ると。
11時半。
「12時出発って言ったじゃん!何で早まってるの??」
訳がわからないワタシ。
チケット売りのお兄ちゃんは、私が外国人だから、「12時出発」をタイ語と英語の両方で教えてくれた。
だから私の聞き間違えでもナイし、勘違いでもナイ。
出発時刻が遅れることはよくあるタイだが、早まることもあることを知った。
しかも5分、10分ではなく、30分も!
やはりタイでは時刻表やスケジュールなんて無いも等しいと思った方がよい。
乗りたいバスがあったら、しっかりと自分の目で見張っていないと行けないのだ。
私は「時間があるから」とバスターミナルから離れなくてよかったと思った。
「昼ごはんでも食べてからまた戻って来よう」などしなくてよかったと思った。
バスの時間にしろ、修理にしろ、予定通りに行かないのがタイスタイル。
アイスコーヒーは勿体無かったけど「待ち時間が少なくてラッキー」と思えるようになったのは
私がタイに慣れてきた証拠だろうか。
ハプニングにも驚かなくなって来た。
次回こそ、すっかり直ったiPodを持ち、定刻通りのソンテオに乗って帰りたいと願うワタシである。
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