大掃除

いよいよ引越しの日が近づいてきた。

ここ数日は、子供達と一緒に、大掃除の日々だった。

タイでは、年末に大掃除をする習慣がないため私はこの2年間、大掃除らしいことをサボっていたのだ。

そのため、生活エリア以外のスペースや部屋はとっても汚れている。。。

使っていない部屋には、蜘蛛の巣やチンチョのふんがたっくさん落ちている。。。

それを一気にきれいにし、ピカピカにしてから大家さんへこの家をお返しすることにした。

朝から晩まで大掃除をしていたおかげで筋肉痛になってしまったほど。

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体力が有り余っている子供達には、床拭きをお願いした。

私は、子供達にアレコレと指示せず、掃除を任せてみた。

すると、「誰がモップを使うか？」で長女と次女の喧嘩が始まったり、ふてくされた次女は、三女と遊びに外へ出てしまったり、それに不満を感じる長女は「妹はずるい」とふてくされたり、なかなか掃除が進まない日もあった。

しかし、3人で仲良く雑巾がけをしてくれる日もあった。

「雑巾がけで服が濡れるから」

と言ってパンツ姿になり、大張り切りでお手伝いしてくれた。

三女は何を思ったのか、いきなり全裸になり汚いぞうきんを一生懸命洗ってくれた。

半分遊びも入っていたが、楽しく大掃除をしたおかげでだいぶ部屋がきれいになった。

そして、引越しの前日。

大家さんへお礼をしようと思い大きなケーキを買って来た。

「大好きなメーピア」

とメッセージを入れてもらった。

早速大家さんに渡すと、とても喜んでくれた。

「バンコクの学校に行ったら、写真を送ってね。」

と言っていた。

掃除に明け暮れていたせいで、大家さんと過ごす時間は少なかったが感謝の気持ちを伝えられてよかったと思う。

そして、大家さんはパパに

「後で服をプレゼントしてあげるからね。」

と言った。

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家に戻って掃除の続きをしていると大家さんがやってきた。

「明日はこれを来てバンコクへ行きなさい」

と、シャツをプレゼントしてくれた。

サイズもピッタリ！

大家さんは嬉しそうだった。

その日の晩。

「この家ともお別れだねー。さみしいね。こんなタイの家に住むなんて、二度とないんだろうなあ。」

なんて、私とパパで話していた。

「大家さんから、また、服、貰っちゃったね。」

と私が言うと、

「俺、大家さんから、結構、服貰ってるんだよなー。って言うか、服だらけなんだよ。
俺がいつもヨレヨレのTシャツ着てるからかなー。」

というパパ。

確かに、パパがタイヘ遊びに来るたびに、大家さんは服をくれる。

しかも、同じものを二着とか、三着とか。。。

既に、六着も貰っている！

「今回の服は、入院患者風じゃない？人間ドックか？」

「こういうデザインは、日本にはないよなー。」

などと言いながら、思わず、大笑いしてしまった私。

タイでは、贈り物と言えば洋服なのだろうか？

そんな疑問を抱きながら、最後の夜を過ごしたワタシである。。。

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