先日、ネットで日本のニュースを見ていた。
その中に、「女優の樹木希林が全身ガンを告白」と言う記事があった。
私は樹木希林のファンではない。
しかし、両親ともにガンで亡くしている私にとって「ガン」と言う言葉は特別であり
どうしてもスルー出来ない言葉である。
その記事の中にあった、樹木希林の言葉。
「自分が生きたってことが、他人の迷惑にならないよう、自分が生きていることによって、
出すゴミがないよう思ってます」
とあった。
とても印象的だった。
生きている間だけでなく、自分の死後、残された人達のことまで気遣う
思いやりのある言葉だと思った。
そして、私の母親が生前よく言っていたことを思い出した。
「もし私が死んだら、自分が生きた証を残しておきたくない。
自分のお墓も仏壇も要らない。
あなた達の心の中で覚えていてくれるだけでいい。
そしてたまに、お花でも飾ってくれればそれで十分よ」
と。
当時の私は、母親の言ってる意味がよく理解出来なかったし
自分が生きた証がないなんて寂しいと思った。
まだ若かった私は、夢や希望に溢れていたし
何かを成し遂げて生きた証を残しておくべきだ、と思っていた。
しかし、今では母親の言葉、そして樹木希林の言葉がとてもよく解るのである。
自分が生きた証は「我が子供達」である。
それ以外に何も必要ないのではないか。
自分の人生の後片付けを全て終えて、何も残さずこの世から去って行くことが
この世に残る人達への最高の恩返しではないだろうか、と思う。
いずれ訪れる自分の死。
死後、
「うちのお母さん、お金も財産も何も残してくれなかったね。
でも、面倒なことも残さなかったね。」
と娘達に言われたらバンザイだ。
生きてる間も、死んだ後も、周りに迷惑をかけない人間になりたい。
樹木希林のニュースを見て、そんなことを考えたワタシである。。。
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