ある日の朝。
子供達を学校に送った後、外に出て来た大家さんに出くわした。
「今日は、コブミカンでヘアリンスを作るよ！出来上がったらあげるから！」
と言う大家さん。
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我が家の敷地に実る「コブミカン」の実で、大家さんは定期的にヘアリンスを作るのだ。
コブミカンの実が、木から地面に落ちると、せっせと拾い集めるのが我が家の三女の仕事。
拾っては、石の上に集めておき、ある程度いっぱいになったら大家さんに渡す、という任務を、責任もってやってくれている。
コブミカンの実で、ヘアリンスを作るのは、タイ人の間では、常識らしい。
友人のリーもペンも、コブミカンを見ると
「髪の毛にいいのよ！」
と私に教えてくるのだ。
コブミカンには髪の毛をさらさらにする効果があるらしく
「頭が冷たくなって気持ちがいいよ！」
と大家さんおススメなのである。
家で家事をしていると、何だか煙の匂いがしてきた。
外へ出てみると、大家さんちの台所から煙っている。
「コブミカンリンス」を作っているようだ。
よく作り方は知らないのだが、コブミカンの皮と果肉を細かく切って火にかけているようだ。
しばらくして
「ウーイ！（おーい）」
と呼ぶ声がする。
出て行くと、出来立てのコブミカンリンスをくれた！
いつも、空のペットボトルに入れて渡してくれる。
中身はこんな感じ。
香りは、コブミカンのさわやかな柑橘系の香りなのだが煙のにおいも混ざっていて、バーベキューをした後のような香りもする。
髪の毛につけると、リンスのような滑りはないものの、
本当に指通りがよくなる。
まさに、天然のリンスだ！
だが、一つ、問題がある。
コブミカンの皮がそのまま入っているのでこのツブツブが髪の毛につくと、なかなか取れない。
髪の毛が乾くと、一見「ゴミだらけ？」なアタマになってしまいさらに、コブミカンの皮が乾くと髪の毛に張り付いて、くしでは取りにくい。
まあ、これでもいいのだろう、と思いながら、使っている。
この間は、ココナッツの殻を割って、ココナッツの実を削っていた。
「お菓子にも、料理にも使えるし、髪に付けてもいいんだ！」
と大家さんは言っていた。
何でも手作りしちゃうってすごい！
大家さんのように、超ナチュラルな生活が長生きの秘訣のような気がするワタシである・・・
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